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confuoco Dalnara

City

『City』という小説の余韻に読後しばらくひたっていた。
透明で淡い印象。
他者との関わり方があっさりしていてそれが淡々と描かれていたからだろうか...。
心の芯はさびしくて
つよいおもい、近さもあるけれど
表面のかろみ、淡々としているすがたは遠くて、かなしかった。
なにもかもembraceしたいけど、時機によっては彼の自尊心を傷つけてしまうかんじ。
現実にはないCityの話のような気がした。
でも、そんな繊細なひとびとはどこかにいると思う。
私の前にもいた、という確信がある。

『City』(アレッサンドロ・バリッコ著)を手にとったのは
主人公の名がグールドだったから。
天才ピアニストのグレン・グールドを想起し、読みたいと思った。
そして私のなかではグールドとチェスの王者ボビー・フィッシャーは隣り合わせだ。
ボビー・フィッシャーもグールドと同じように世間の前から姿を消したから。
3人のイメージは互いに透けて重なっている。

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